宇宙2-5.太陽系e「惑星未発見物語」
ただの宇宙の解説にはならないのですよ、これは。
私が書いているのです。
①バルカン Vulcan
水星の内側を回る、真の太陽系第一惑星。
太陽に近すぎて見つかっていない、と仮定された。
バルカン半島の Balkan ではない。
火山 volcano の語源になった火の神の名だ。
ガトリングガンを発展させたバルカン砲とか、
戦隊ものに詳しい人なら、太陽戦隊サンバルカン、
あと、仮面ライダーバルカンもこっちだ。
ただしこれは、未発見なので、
マニアが勝手に言ってるだけの名前。
(以下の未発見惑星も同じ、マニア名)
では発見されることがあるのか、というと、
世界中で何度日食があっても、その周りには何も見つからないし、
今は日食がなくても太陽の周りは観測できるけど、やっぱりないし、
「バルカンは存在しない」は、確定でいいと思う。
②クラリオン Clarion
地球の真反対、ラグランジュポイントL3に、もし惑星があれば、
地球からは太陽が邪魔をして見ることができない。
反地球、という呼び名でドラえもんにすら出てくるのだが、
私は、クラリオンの方が好みだ。
とはいえ、
ラグランジュ点の中で、L3は最も重力が釣り合いにくく、
ちょっとしたことですぐにバランスは崩れる。
L4やL5の方が安定することは、
ものを支えるのに二点がよいか三点がよいかを考えれば自明。
また、地球の軌道は真円ではなく、楕円。
L3が地球から見えない、ということはなく、
クラリオンがあるなら、日食の時に見えてしまう。
明るさは、金星ほどあるはずなので。
第一、地球以外の惑星にそんなものはない。
よって「クラリオンは存在しない」は確定。
将来L3に宇宙ステーションが建設されたら、名前はクラリオンかも。
小惑星は、火星と木星の間にあった惑星が爆発してできたものだ、
という説の、元天体のこと。
マルドゥクは、太陽神であり呪術神であり、喧嘩の神様でもある。
小惑星がどうやってできたのかは、諸説あるのだが、
未発見のものまで推定して全部の重さを足しても、
惑星の重さとしてはずいぶん小さいことから、
元惑星が爆発したのではなく、もともとできなかったのだ、
近くの巨大惑星木星の影響だろう、という説の方が有力だ。
第一、惑星がどうやって爆発するんだか、その発想が無理筋だ。
④惑星X
惑星Xという仮の名は、冥王星がまだ惑星だった頃、
10番目の惑星という意味で、ローマ数字から取られた。
大空大地くんがユナイトするヒーローではない。
これは①~③と違い、まだ見つかっていない、というだけで、
存在する可能性は大いにある。
そして、その名前の候補のひとつに、Marduk があるのだ。
(もちろんマニア名、その中でもマイナー)
私は、見つかったらぜひこの名前を付けてほしいと思う。
何故かって?
空の神 Uranus が天王星、
海の王 Neptune が海王星、
冥界の神 Pluto が冥王星になったんだぞ。
喧嘩やいさかいの神 Marduk は、どう訳されると思う?
決まってるだろ、拳王星だ。
こんなカッコいい星があるか。
衛星が見つかったら、名前はコクオーにしてもらいたい。
生徒諸君、世論が必要だ。
その時には協力をお願いする。
⑤ネメシス Nemesis
これは惑星ではない。
太陽の周りを公転する、未発見の恒星だ。
オールトの雲よりさらに遠いので、発見されていないとされた。
地球上に起こった大量絶滅を説明するために、
2600万年周期で公転する赤色矮星または褐色矮星がある、と考え、
それを根拠に、提案されたものだ。
とはいえ、
どれだけ暗くても恒星である以上、
光、というより赤外線を出しているはずであり、
その赤外線を、現代文明が見つけ出せないとは思えないので、
ネメシスも、存在しないことは確定、で良いと思う。
⑥ショルツ星 Scholz
これも恒星。
未発見ではなく、今でも大望遠鏡で見ることができる。
「今でも」と書いたのは、
この星は、7万年前に太陽系を通過したからだ。
最短距離は0.8光年、オールトの雲がこれによって散乱された。
ただ、その影響が出るのは200万年後と言われている。
ネアンデルタール人は見ていない。
明るさが11等星だったはずなので。
ついでだが、
今度太陽系に接近する星は、ローグ星HIP85605 という。
30~40万年後くらい、地球の歴史では「もうすぐ」だな。
136万年後に太陽系に接近するグリーゼ710という恒星は、
-3等星になるはずなのだが、誰が見るんだよ?