数学帝國への逆襲 (西春自習質問教室のブログ)

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4一銀

竜王戦 藤井二冠の4一銀について

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持ち駒:金、桂2、歩4

竜王戦で、藤井二冠が絶妙手を指したそうだ。

上の画像がそうで、

8四の飛車がタダなのに取らない。(この後で取るけど)

絶妙手である。

 

よくわからない人に解説すると、

同玉だと、3二金とされてから8四飛で、挟み撃ちになる。

同金(と進んだのだが)なら、金銀が壁になって逃げ道をふさぐ。

5一の金は、5一にあってこそ価値があるのだ。

繰り返すが、絶妙手である。

 

とはいえ、また解説者や他の見る将が変なことを言っているので、

私が説明するしかないと思う。

 

絶妙手である、は、何度も書くが大賛成だ。

人間には指せない手、って、逆にコンピュータなら指せる手だ。

私は忖度しない。

歴史に残る手、とか、残らねぇよ。

神の一手、って、寝言を言うな。

 

理由は、この手が無くても藤井二冠有利だからだ。

紛れが多くて逆転の可能性が高くなるようだが。

ところがこの手の後、短手数で松尾八段投了。

この手は神の一手ではない、介錯である。

 

手の傾向としては、

4四桂や羽生さんの5二銀に近い。

何も無いところにいきなり現われて我が身を犠牲にし、

局面の決着をつける手だな。

名付けるなら、藤井軍空挺部隊だ。

 

確かに絶妙手、素晴らしい手である。

リアルタイムで見ていたなら、圧倒されて寝言も言うだろう。

だが、名手、絶妙手、素晴らしい一手、で何が悪いのだ。

神の一手は、今後の彼の指し手を待つよ。