数学帝國への逆襲 (西春自習質問教室のブログ)

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中国史緊急投稿2 山川異域 風月同天

新型コロナウィルス関連2 山川異域 風月同天

新型コロナウィルスについて、中国への支援が広がっている。

河村名古屋市長も、南京に十万枚のマスクを送ったそうだ。

この件について、日本国内または名古屋市内を優先すべき、という意見もあるが、

私は自分の全責任において、河村市長を支持する。

理由はふたつ。

ひとつめは、中国人も日本人も同じ人間だ、ということだが、

もうひとつは、我々が日本人であるから、ということなのだ。

 

日本は「敵国に塩を送る」という武将を出した誇り高き国である。

尖閣諸島がどうした? 当時の越後と甲斐だって同じだと思うぞ。

自分らが風邪や花粉症で困っているだの、みみっちいことを言うな。

 

注:上杉謙信の「敵に塩を送る」の逸話は、捏造説もあります。

ただ、武田信玄からのお礼の「塩留の太刀」は現存します。

また、無料というわけではなく、越後の製塩業者は儲けました。

 

そして、日本からの支援物資の段ボールにある言葉に、中国人が感銘を受けている。

武漢加油」「中国加油」と書かれていたこともそうなのだが、

(「加油」は日本語なら「頑張れ」の意味)

古典からとった詩の前半部が、中国に感動の輪を広げている。

それが「山川異域 風月同天」だ。

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長屋王が鑑真和尚に送ったもので、

これを見た鑑真が、日本に行く決意をしたという。

読みは普通に音読みすればいい、

「さんせんいいき ふうげつどうてん」

書き下すなら、

「山川 域は異なれども 風月 天を同じうす」

どちらにせよ、中国語が専門の卒業生に言わせると、

中国語で読まない限り真の良さはわからないそうだ。

 

意味を書くなら、

「山や川は全く別の地域に住んでいても、風や月は天にあって同じものを見ている」

ということかな。

 

このブログに書いた理由は、拡散目的でもあるのだが、

生徒諸君、学習してほしい、これが真の意味の「教養」だ。

 

ウィルスの死者は千人を超え、感染者はどこまでいくのか見当もつかない。

だが、真の教養は、何十万人何百万人を感動させることができる。

これを見た中国の人たちからは、

「日本ありがとう。千年の時を超えて私を感動させた」

「俺の中の反日感情が全て消えた」

「こういう時こそ、誰が真の友人かがわかる」

「日本こそ、漢や唐からの中華文明を受け継ぐ国だ」

という称賛が相次いでいる。

 

もちろん私も、こんな言葉は知らなかった。

この言葉を段ボールに書いた無名の職員に、頭を下げるしかない。

 

君たちは今、大学に入るための勉強をしていると思う。

可能ならば、こういった真の教養を、いつか身につけてほしいと思う。

 

(追記)

次のNHK大河ドラマは、長屋王にならないかなって思うよ。

題は「風月同天」で。