宇宙0-4.地球d「問題点」
ずいぶんと希望に満ちあふれたことを書いてきたが、
もちろん良いことばかりではないので、それも書こう。
1.そこまで人類があるかどうか。
当たり前だが、軌道エレベータが建設されるまでに、
人類自体が滅びてしまえば、どうしようもない。
大丈夫とか、今は言えないよね?
流行しているのがコロナではなくエボラなら、今ごろはどうなっていると思う?
アメリカ大統領が中国のせいにして、追いつめられた中国が核を、とか・・
ま、これはここまでにしておこう。
きりがない。
2.CNTの毒性。
CNTは、微細なものを吸い込んだ場合、発癌性がある。
量産化や商品化に成功したとは書いたが、
まだそこの問題が残っている。
気密化するとか、解決は難しくはないと思われる。
でも、そうすれば工場を作るのが遅くなるし、高価にもなる。
3.軌道エレベーターへの攻撃。
いくら硬くても、航空機による自爆攻撃でもされたら折れる。
アメリカ同時テロを考えると、杞憂と断言はできない。
この攻撃法も、元はカミカゼと呼ばれて日本人が考えたものだ。
したがって、軌道エレベーターを造るなら、
完璧な防御も考えておかねばならない。
とはいえ、レーザー迎撃砲も実用段階に入っているので、
たぶんその運用を考えることになるだろう。
ただ、日本が造るものに武器を付けると、
反発する人たちがたくさんいるので、そこも問題になると思う。
4.軌道エレベータの軍事利用。
低いビルから小石を落としても、下の人間にとっては殺人兵器だ。
0-3に書いたが、軌道エレベータの低軌道ステーションの高さ、
つまり高度数千~数万kmの高さから何か落ちてくれば、
それは即ち、恐竜滅亡レベルの隕石と同じなのだ。
そこまでじゃなくても、
軌道エレベータで材料を運び、低軌道ステーションで組み立てて、
そこから人工衛星でも飛ばすように押し出してやれば、
それは、原爆以上の破壊力で放射能はないという究極兵器になる。
私の勝手な妄想ではない、各国の軍が構想している兵器だ。
名前ももうついている、「神の杖」という、
空気抵抗を少なくするために、細長くしてあるので。
まったく、どこの大魔王の武器だよ? 勇者は何をやってるんだ?