数学帝國への逆襲 (西春自習質問教室のブログ)

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1.順列と組み合わせについて

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順列と組み合わせの違いについて


具体的に、勉強に関することも書いていきます。

初投稿で宣言したように、出し惜しみはしません。

 

「順列Pと組み合わせCの使い分けができない」

どっちを使えばよいのか、という質問について。

 

実はこれ、究極的な見極めは、誰もつきません。

場合の数は、どの問題も「全部書きだして漏れがなければそれで終了」なのですが、
数が膨大になったり、漏れがあったりするのは当然なので、
簡略化し、計算しやすくするために考え出されたのが、
Permutation と Combination です。

つまり、
まずPとCを使えるかどうか考えて、どうしてもダメなら書き出し、です。

実はこれは、カメが有利で、
私自身、現役高校生の時、PやCなんか使わなくても解ける、となめていたため、
後で、PとCが使えなくなって、ひどい目に遭いました。
なるべく、PとCは、使って解いた方が良いです。

 

さて、PとCの見分けですが、
基本は、
P は「並べる」時
C は「選ぶ」時、です。

カードの問題とかは、わかりやすいです。
1,2,3,4,5の数字が書いてあるカードから、
3つ選ぶだけなら、5C3
3つを並べて3桁の数を作るなら、5P3

 

ですが、問題を作る側も、当然そこを突いてきます。

「並べる」と書いてあるのに、実は選ぶ問題。
例えば、
「A,B,C,D,Eのうち3つをアルファベット順に並べて書く方法は」
という問題なら、「アルファベット順」で順番は確定しているので、

5C3で選ぶだけです。

「選ぶ」と書いてあるのに、実は並べる問題。
例えば、
「5人から、委員長と委員を選ぶ方法は」
という問題なら、選んだ人を委員長と委員に並べることになるので、5P2

こういうのを、出題者は出したがります。

 

要するに、
選ぶと「書いてある」のではなく、本当に「選ぶ」だけなのかどうか、
並べると「書いてある」のではなく、本当に「並べる」のかどうか、
見抜く力を、問題を解いて養わねばならない、ということです。

 

あともうひとつ。

PとCが混乱してくるのは、確率を習った頃から、です。
場合の数と違って確率は、
「約分できるので、PとCのどちらでも結果は同じになる」
という場合があるからです。

心当たりはありませんか?
「Cで解いて答えを見たら、解答にはPで書いてあった。でも解は同じ」
というケースに。
そりゃま、どっちやねん? と思いますわな。

そういう時は「どっちでもよかったんだなこれ」と大らかに考えてください。
追求する余裕があれば、「何故」を追求しても良いかも。

 

・・というわけで、結局「修行しろ」という答えです。
でもそれが真実なのです、楽な方法は無いってことです。