中華人民共和国、追加１

中華人民共和国追加１、北朝鮮の主体農法

共産主義、というのは、理想社会だ。
しかしながら、それを目指すと暗黒政治になる。
彼らは運動家であり、自分の目指しているものは理想社会なので、
間違っているわけがない、ということになるからだ。

したがって、
間違った場合、全力で隠すので秘密主義になる。

ソビエト連邦は、５か年計画の計画経済が成功したと発表したが、
１９９０年代になり人口が激減し、ソビエト連邦は崩壊した。
中国の大躍進政策は、本論に書いた通り。
彼らの「成功」という発表は、全部嘘なのだ。

私自身が現役時代にわからなくなったのも、
ソビエトや中国が隠しているから、
高校の先生も内容をつかんでいなくて教えようがなかったからだ。

で、北朝鮮の話だが。

中国の西安空港周辺で周りを見渡すと、一面のトウモロコシ畑しか見えない。
もともとトウモロコシはアメリカ原産、不毛の土地でもそこそこ採れる。
中国は今でも、世界第２位のトウモロコシ生産量だ。

北朝鮮はそれを手本に、
山の木を切ってまで畑を作り、トウモロコシを栽培した。
金日成の「主体農法」というヤツだ。

いったん、大躍進の話に戻るが、
書いたように、雀狩りは食物連鎖、つまり中３レベルの間違いだ。
木炭を使って還元できるのは銅、これは中２で習う。
鉄を還元するためにはさらなる高熱と純粋な炭素が要る。
つまりこれは、中２～中３（還元、イオン化傾向）レベルの間違い。

比べて、北朝鮮のやったことは中１レベルだ。
中１で習ったよね？　トウモロコシは単子葉類、ひげ根だと。

裸子植物の杉や檜も根は長い

中国の西安周辺は盆地。
地平線が見えるほどの平地で、
トウモロコシ畑の中にたまに三角の小山が見える。（古墳だよ）
だからトウモロコシに向いている。

北朝鮮は半島部、山が多い。
そんなところの木を切ってトウモロコシを植えたら、
大雨が降ったら全て流されて終了だ。
主根と側根のある大木だから、山の斜面を支えることができるのだ。
ひげ根のトウモロコシに、そんな効果は全くない。

嵐になるたびに、北朝鮮のトウモロコシ畑は崩壊し、
土砂崩れが起きて川がせき止められ、溜まった水がさらに洪水を起こす。
これが、今でも続く北朝鮮の失敗農法なのだ。

でも、偉大なる金日成首領様が失敗するはずがないし、
彼の国でそんなことを言った日には、矯正施設送りだ。
そして、大雨のたびに餓死者が出る。
これが「地上の楽園」北朝鮮の実情。

別に、特別なことじゃない。
日本でもよくある「巧い言葉には気をつけろ」ということだな。